一覧に戻る
離婚・家事の法律情報2026年10月17日0 回閲覧

国際結婚の婚姻届は、韓国と母国の両方に出す必要がありますか?

多くの場合、必要です。韓国では、家族関係登録の窓口へ届け出て(혼인신고)はじめて婚姻が成立したものと扱われます。母国の身分記録はふつう韓国とは別に管理されていて、韓国の役所がそちらまで更新してくれるわけではないのです。片方の国にしか記録がないと、ある国では既婚なのに、別の国では独身のままという食い違いが生まれます。このずれが結婚移民ビザの妨げとなり、子の出生登録を混乱させ、何年も後の離婚や相続でも厄介な問題を生みます。二つの届出は最初から両方を予定に組み込み、大使館がどちらを先と考えているかを聞いておくのが賢明です。

婚姻が有効かどうかは、どちらの国の法律で決まりますか?

国をまたぐ家族の問題にどの国の法を使うかは、韓国では国際私法(국제사법)という法律が決めており、ここでは二つの点を別々に見ます。

  • 結婚できる人かどうか(年齢、ほかに配偶者がいないこと、近い血縁がないこと)は、夫婦それぞれについて、その人の本国の法律で見ます。あなたは自国の法の要件を、相手は相手の国の法の要件を、それぞれクリアしている必要があるわけです。
  • 方式は、挙式や届出をした国のルール、または夫婦どちらかの国籍国のルールに合っていれば有効です。ただ、この記事を読むカップルの多くにかかわる例外があります。韓国の国内で結婚し、どちらかが韓国籍である場合は、韓国の方式だけが認められます。つまり韓国の窓口への届出です。

韓国籍とほかの国籍を両方持つ配偶者については、この判断では韓国籍だけが考慮されます。

どこで、誰が韓国で婚姻が有効になるための条件
韓国国内で、一方が韓国籍韓国の窓口への届出。結婚式や宗教上の祝福だけでは足りません
国外で、一方が韓国籍その国の方式による結婚と、成立した婚姻の韓国の記録への報告
韓国国内で、二人とも外国籍韓国での届出、または大使館での登録など、どちらかの本国法の方式

韓国の窓口は、受理する前に何を確認しますか?

婚姻が法のルールに触れていなければ、窓口は届出を拒めません。民法(민법)が求めるのは、二人とも18歳以上であること、どちらもほかの人との婚姻が続いていないこと、定められた範囲の近親者でないことです。届書には夫婦二人と、成人の証人2人が署名します。

外国人配偶者の側は、母国の法律でも結婚できることを示す書類が要ります。持っていくものの目安を挙げます。

  1. パスポートと、すでに交付されていれば외국인등록증(外国人登録証、ARC)
  2. 婚姻要件具備証明書(혼인요건구비증명서)またはそれに類する書類。通常は在韓の自国大使館が発行します
  3. 外国語で書かれたすべての書類の韓国語訳。翻訳者の氏名と連絡先を記します
  4. 母国で発行された書類へのアポスティーユまたは領事認証。どちらになるかは、あなたの国が加盟する条約によります

名前のつづりは、どのページでもパスポートとまったく同じにしてください。ミドルネームの抜けやローマ字表記の違いは、書類が戻されてくる原因の上位に入ります。

どちらの国での届出を先にすべきですか?

これが正解という一つの順番はありません。母国が何を求めるかで決まります。

  • 韓国が先。 韓国で届出を済ませて婚姻関係証明書(혼인관계증명서)を発行してもらい、それを大使館か母国で登録します。この流れをすんなり受け付ける国もあります。
  • 母国が先。 まず母国のルールで結婚を登録します。続いて韓国人の配偶者が、家族関係の登録を定める法律(가족관계의 등록 등에 관한 법률)に沿って韓国の登録簿に報告します。この順を好む大使館もある一方、国外で成立した婚姻は追加の手続きを経ないと記録しないという国もあります。

必要な書類の種類と、韓国の証明書に翻訳とアポスティーユを付けるべきかどうかは、大使館から文書で回答をもらうと確実です。各国で届け出た日付もメモに残してください。

片方の国にしか記録がないと、何が起きますか?

まず問題になりやすいのはビザです。一緒に暮らすための結婚移民ビザ(결혼이민、F-6)では、韓国人の配偶者があなたを招へいして身元保証人になります。加えて領事館には、関係国の法令に沿って婚姻が成立しているかを調べる権限があります。一つの国でしか把握されていない婚姻は、この審査で止まりかねません。

ほかのずれは、もっと後になって表に出てきます。

  • 母国ではまだ独身のままなので、母国で後に結婚すると重婚になります。韓国法は配偶者のいる人の再度の結婚を禁じていて、そうした婚姻は裁判所での取消しの対象です。
  • 子を大使館で登録したり、子にあなたの国の旅券を取らせたりする場面では、先に婚姻が母国の記録に載っていることを条件とされるかもしれません。
  • 婚姻が終わる場面では、韓国での離婚がそれだけで母国の記録を変えることはなく、母国での離婚が韓国の記録を変えることもありません。

ビザのためだけに届け出た婚姻は、問題になりますか?

はい。それもかなり深刻です。夫婦として暮らす本当の合意のない婚姻は、民法上無効です。偽りの婚姻を登録簿に載せさせようと公務員を欺けば刑法(형법)でも罪に問われ、懲役5年または罰金1千万ウォンが上限です。領事館は二人の出会いの経緯や、双方に結婚の意思があるかを見ます。いったん不許可になると、出産のような急ぎの事情でもない限り、再申請まで原則6か月待つことになります。

「書類のためだけ」の結婚を手配すると持ちかけられたら、関わらずに立ち去ってください。

韓国語が十分でなく、書類を書けないときは?

書式は韓国語だけで、窓口が通訳を付けてくれるとは期待できません。友人かプロの翻訳者を連れて行き、どの欄も読んで納得してから署名し、出した書類の写しを受け取って帰りましょう。配偶者やブローカーが後から書き足せるよう、空欄の残った書式に名前を書くのは絶対に避けてください。

次にすること

どこかに届け出る前に、それぞれの国が何を求めるか、各書類がいつまで有効か、誰が翻訳するかを書き出してください。過去の婚姻、国外での離婚、二重国籍が関わるなら、先に確認を受けておくと安心です。ご相談は有料です。お問い合わせいただくと、担当者から折り返しお電話し、費用についてご説明します。

법무법인 대한중앙
1533-7377

適用される規定

国際私法(국제사법)第16条第1項(重国籍者については韓国籍が優先)、第63条第1項および第2項(成立の要件は各当事者の本国法、方式は婚姻をした地の法またはどちらかの本国法。ただし韓国で婚姻し一方が韓国人であれば韓国法)。民法(민법)第807条(18歳)、第809条(近親者)、第810条(重婚の禁止)、第812条(届出による効力の発生、成人の証人2人)、第813条(適法な届出を受理する義務)、第815条第1号(婚姻の合意がない場合の無効)、第816条第1号(第807条から第810条に反する場合の取消し)。刑法(형법)第228条第1項(公文書への虚偽の記載)。出入国管理法施行規則(출입국관리법 시행규칙)第9条の4第1項(配偶者による招へい、配偶者は身元保証人となる)、第9条の5第1項第2号および第3項(関係国の法令による婚姻成立の確認、再申請までの6か月)。ここでいう民法と刑法は韓国の法律で、日本の同じ名前の法律とは別のものです。

一般的な情報であり、法的助言ではありません。事案ごとに事情は異なります。

離婚・家事の弁護士に相談する

何があったのかを簡単にお知らせください。受付時間内に弁護士からお電話いたします。

大韓中央法律事務所 公式サイト →